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洋楽 UK

ドゥームメタル

アーティスト

Electric Wizard

前身バンドはETERNAL

 93年、そのETERNALにいたジャスティン・オボーン(vo)はバンドに限界を感じて、新たなるバンドの結成を構想。スクールメイトの弟であったティム・バグショウ(b)と、そのティムのバンド(BLACK SABBATHのカヴァーバンドであったという)に在籍していたマーク・グリーニング(ds)を誘う。出身は英国ドーセット。
 バンドはまず手始めにデモテープを製作。CATHEDRALのリー・ドリアンにこれを送ったところ、彼は気に入り(もともとリーはETERNAL時代からのティムのファンであったという) リーのレーベルとしても知られる「RISE ABOVE」とのディールを獲得する。

フルレンス

アルバム         個人的満足度     

 Electric Wizard

 

★★★★★★★★★★

 記念すべきファーストフルレンス。ジャケットアートはCATHEDRALのアルバムで有名な、デイヴ・パチェット によるもの(この人のデザインは本当に最高!)。英国といえばやはりBlack Sabbathであり、このような業深きスラッジ、ドゥームサウンドが生まれたのは必然であろう。ひたすら重く、遅くリフと虚無なボーカルが繰り返される。最近の再発されたものは知らないが、次回作以降と比べると演奏、音作りの荒さは否めないが、初期衝動のままに生み出された鈍重さはグラインドの加速性と対極であり、また同一でもある。問題は何にヘヴィネスを見出すかにあって、そのためにいろいろな手法がまかりとおるのである。とりあえずそこらへんのロック小僧が手を出せる代物じゃないってことは確かだ。

 

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 Come My Fanatics...

 

★★★★★★★★★★

 所属レーベルである「RISE ABOVE」のディストリビューション上の問題で一度はお蔵入りになりかけたセカンドアルバム。バンド自体はこちらをファーストアルバムという認識をもっているようだ。というわけで前作とのカップリングアルバムもあるので興味のある方は是非。素敵過ぎるジャケアートにRETURN TRIPというオープニングトラックの曲名にしょっぱなやられるが、内容もひどい。いや、やばい。この世に病気な音楽は数多くあると思うが、その中のひとつ。代表的一枚。これを聞くといかに前作がマイルドであっさり気味なのがわかる。例のトリップのリフやらディストーションが頭から離れないし、しつこさが半端ない。どろどろでこてこてでひたすらまとわりついてくる暗黒波動が私の人生を狂わせる。自殺願望者が旅立つには最適なサウンドトラック、いやこれこそ生きる希望を見出すための光(闇)なのかもしれない。

 

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 Dopethrone

 

★★★★★★★★★

 バンド内のドラッグなどのトラブルもあいまって活動は縮小気味だったが、4年ぶりに発表されたサードフル。15分を越える大曲には頭を抱えてしまうほど、相変わらずの病気ぶり。ただ、前2作と比べるとややメジャー感が増し、リフの整合感も考えると一番聞きやすい。どこが?と思うかもしれないが、ファーストを聞けばわかりますよ。相変わらずやる気のない(むしろ生きる気がない)ごとくの倦怠ボーカルもやや増えた印象はあるし、前述の長尺曲に見られる計算の見え隠れもあり。かといってコマーシャルなところなんて前々ありゃしないのであしからず。

 

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 Let Us Prey

 

★★★★★★★★★

 2002年にリリースされた4thフルレンス。冒頭曲も今までと格別に聞きやすいと感じたが、驚くべきは2曲目。なんとファストなハードコアチューン。この曲の存在もこのアルバムの聞きやすさの要因を担っているのは間違いない。5曲目に至ってはあのしつこい暗黒ギターリフを捨ててエモーショナルかつメロディアスなインストをやっている。出口のない暗黒の迷路のごとき初期の異端性を望むのであれば少し戸惑うかもしれない。ただ、彼らの音楽的な成長とともに両立させているどぎついアングラ性とわかりやすさはすごいとしか言いようがない。

 

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 We Live

 

★★★★★★★★★★

 2年ぶりに放つ5thフル。前作にあったファストチューン、メロディアスなインストなどの今まで見せなかった面であり、初期からのコアなファンには「迷いが見える」などという意見もあったようだ。ただ、誤解を恐れずに言うなら前作はスラッジ、ドゥームの帝王として彼らがレベルアップするために必要だった作品であり、生み出されるのは必然だったと思う。そして、本作はどうか?印象的なのはオープニングトラックのボーカルの唱法。Neurosisのような歌メロを駆使している。Jus Osborn以外のメンバーを総入れ替えし、ギタリストを一名追加し4人編成になっただけあって音の厚みも倍増。よって聞きやすさも前作をはるかに越えるかもしれない。しかし、あのメンツをはずしてしまうとここまで健康的になるのがすごい。やはり、人が音を作り、音が人を作るものなのだろう。かといってありきたりのメジャー感、コマーシャリズムはやっぱりないのがやっぱりこの人たち。

 

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 Witchcult Today

 今日の魔女信仰

 

曲目リスト
#1 Witchcult Today
#2 Dunwich
#3 Satanic Rites Of Drugula
#4 Raptus
#5 Chosen Few
#6 Torquemada '71
#7 Black Magic Rituals & Perversions
#8 Saturnine

★★★★★★★★★★

 邦題はそのまんまな「今日の魔女信仰」。国内盤のみボーナストラック収録。Leaf Hound Recordsのサンプラーディスク付き。
 女性ギタリストLiz Buckinghamを加え、4人編成となってから2作目となる新作が2007年にリリース。
 いやー、最近すっかり音沙汰ないと思っていたら、こんな綺麗な女性をメンバーに加えていたのねー。なんでも彼女はニューヨークで13Sourveinなるバンドをやっていて2003年のSourvein脱退後、このバンドに加入したようだ。関係ないけど、ARCH ENEMYのアンジェラ・ゴッソウが好きな人はツボに入るのではないだろうか。
 さて、話が逸れてしまったが本作の内容について触れよう。WHITE STRIPESなどとの仕事で名を馳せるLiam Watsonをプロデューサーに向かえ、彼のToerag Studioにて録音。楽器やアンプに留まらず、録音機材もすべてヴィンテージのアナログ機材のみを使用したそうだ。
 そのことからも想像が付くようにかなりアナログでモノクロというか、70年代にレイドバックしたような印象を受けるヌクいサウンドが特徴的だ。そいうこともあって、あちらこちらでサイケデリック色が強くなったという意見があるが、それも頷ける暗黒地下室幻想世界を構築している。
 基本的には一聴して英国のバンドとわかるセンチメンタルでハードロッキンでいてシンプルなリフの繰り返しとたまに脳みそ空っぽな倦怠ヴォーカルを乗せるというスタイルだが、時折挟まれるギターソロには味わい深いものがあるし、結構メロディアスで聴きやすいのではないだろうか。
 彼らといえばマリファナだが、本作はB級ホラー映画のエッセンスを取り入れたいかがわしい世界観をベースにしているようなので初期の煙にまみれた病気さは薄れてしまったし、わりかし普通のドゥーム・メタルになっちゃったという意見も出てきそう。
 実際、この手のバンドにしては楽曲はコンパクトだし、極力無駄を省いたシンプルなアレンジは普通のHEAVY METALとして普通に聴ける。というかオカルティックで近寄りがたいバンド・イメージとは違い、元々リフ・センスは高かったバンドだからそれは当たり前か。
 まあ初期のファンやコアなドゥーム・メタラーからすると清潔で健康的過ぎるという声も出そうだが、煙馬鹿な美意識の高さからなる練られた楽曲の中毒性の高さに、何度もリピートしてしまう罪深い作品だ。

 なにはともあれSunn O)))は敷居が高すぎるという人や、NEUROSISISISあたりのアヴァンギャルド・ヘレティック・ミュージックが好きな人は買い。
 そして、なんとマリファナが吸えない所ではライブをやりたがらない彼らがCHURCH OF MISERYの招聘により、なんと初来日!!これもメンバー交代による産物なのだろう。どっかの回し者みたいだけど、来日の告知をここに載せる。次はいつくるかわからないので真性ドゥーム・メタラーはこの機会に足を運んでみてはいかがだろうか↓

DOOM AGE FESTIVAL VOL.2
ELECTRIC WIZARD / CHURCH OF MISERY JAPAN TOUR 2007

11月22日(木)大阪 十三 Fandango【Open/Start】18:00/18:30 with Garadama, Birushanah
11月23日(金・祝)愛知 名古屋 Huck Finn【Open/Start】18:30/19:00 with Eternal Elysium, Black Ganion
11月24日(土)東京 新大久保 Earthdom【Open/Start】18:30/19:00 with Eternal Elysium, Sonic Flower (Church Of Miseryの出演はなし)
11月25日(日)東京 新大久保 Earthdom【Open/Start】18:30/19:00 with The Dead Pan Speakers

チケット : 10月5日発売
前売り4,000円 / 当日4,500円 (+ 1 Drink)
チケットぴあ - Pコード 大阪 : 272-790 名古屋 : 272-298 東京 : 272-261


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その他

 Pre-Electric Wizard 1989-1994

 

★★★★★★★★★

  Electric Wizardの前身であるThy Grief Eternal,Eternal,Lord Of Putrefactionを収録した編集盤。伝説のバンドであるこれらのバンドの音源は非常に貴重で、中身もかなり濃厚。まだあの煙世界の構築にいたっていないからなのか、Electric Wizardに比べメロディアスでキャッチー(やや)楽曲もあり、個人的にはかなり聞きやすかった。15分の無間地獄のごときスローリーへヴィコアもあり、好きものにはたまらない暗黒造形美を楽しめる。とりあえずこのころから病気だったってことだ。

 

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