パンクロックへブン イン ジャパン
 
上記サイト名をクリックするとトップページへ戻れます↑

洋楽 US アーティスト

プログレッシヴ

 

Coheed And Cambria

myspace

95年にニューヨークにて結成された SHABUTIE というバンドが前身

2000年、 COHEED AND CAMBRIAへ改名し本格的に活動を始める


Joshua Eppard
Michael T. Todd
Travis Stever
Claudio Sanchez

 

   アルバム             個人的満足度              

 THE SECOND STAGE TURBINE BLADE

 

★★★★★★★★★★

  2002年にリリースされた1STフルレンス

 ボーカリストのクラウディオ・サンチェが書き上げた壮大なSF小説をもとにしたコンセプトアルバム。

 なんと全3章まで物語が広がっていくそうだ。

 バンド名はその小説の主人公夫婦の名前だそうだ。

 さて、内容のほうはメタル、プログレを基調としたスクリーモと言っていいスタイル。

 コンセプトアルバムからイメージさせる大仰な印象はほとんどなくまったりと曲が進行していく。

 ダークなテイストで淡々と楽曲が流れていくも、人を小馬鹿にしたようなメロディがたまに織り交ぜられ、軽いノリが結構目立つ。

 その物語を歌い上げるのは見た目いかついメタラー、サンチェのスーパーハイトーンボイス。

 その外見からはまったく想像できない中性的な歌声はバンドの最大の個性といっていいだろう。

 ただ、横一線に並んだ抑揚のない楽曲はずいぶんとフックに欠ける。

 美しい建築物の設計図を作ってみたはいいが、それを造る技術がなかったかのようなオチ。

 曲作りが巧みになればこのドラマがもっと盛り上がるはずだから惜しい。

 

----------------------------------------------------

 IN KEEPING SECRETS OF SILENT EARTH:3

 

★★★★★★★★★★

 2004年にリリースされた、2NDフルレンス

 ご存知(ずいぶん狭い範囲で)SF小説第2弾。

 スクリーモとして紹介される機会が多く、その他大勢のバンドとは意識の違い、表現の方向性の違いで個性をもっていたバンド。

 それ自体は良かったのだが、肝心の曲がいまいちで、せっかくのドラマ性が台無しだった前作。

 わくわくさせるイントロダクションはいいが、続く#2が長ったらしい退屈な曲なのがきつい。

 と、第一印象はまた地味なバンドに終わるのかなんて思ってきたら、聴き進めるうちに良くなってきていることに気づく。

 サンチェのソプラノボイスが良く映える、淡いポップネスが強められており、ダークなのはいいが暗いだけで終わっていた前作とはえらいスケールも大きくなってきたし、曲も良くなってきている。

 音の隙間の多いソフトな音作りも狙っているのかいないのかよくわからないが、小説の世界観を再現しようとしてやっきになって空回りしていた感がある前作と比べると「歌」としての個々の楽曲が際立っている。

 かなり成長したなあ。

 まだまだ拙く安っぽいところが多いが、これは次回作にかなり期待できそうだ。

 

----------------------------------------------------

 Good Apollo I'm Burning Star IV, Vol. 1

 グッド・アポロ・アイム・バーニング・スター IV、ヴォリュームI

 

★★★★★★★★★★

 2005年にリリースされた、3RDフルレンス

 壮大なコンセプトを広げていたものの、その表現力にまだ乏しいものを感じた前2作。

 しかし、ほんと成長したわ。

 #2の暖かいアコースティックソングからメタリックなギターが特徴的な#3の流れはバンドの成長を感じさせる。

 プログレ色が今まで以上に濃くなったひりひりした緊迫感が物語が佳境を迎えていることを想像させる。

 サンチェのボーカルも青臭さが抜けてきたぶん、重厚なドラマを演じる役者としての力量が備わってきた気がする。

 なんたって、ウオーウオー♪だけで引き込まれそうになる位だ。

 全体的な楽曲のキャッチーさもついてきていて、前作で感じた登り調子は確かだ。

 全15曲入りもファーストから比べればずいぶん聞きとおしやすくなった印象を受ける。

 セカンドのレベルのキラーチューンクラスの曲がずらりと並んでいて第一印象こそ地味だが、深みや味わいはこれまでの作品の比ではない。

 小粒だが、ぴりりと辛い中毒性あり。

 秀逸なのはまったりまろやかなバラード#8、女性コーラスがばっちり決まった切なチューン#9,軽快なメロディの#10などで粒ぞろい。

 最後の組曲4連打も長尺曲なのにまったくだれない構成力の成長は認めてしかるべき。

 単純に曲が良くなったなあこの人たち。

 このバンドに興味を持った方はストーリーうんぬんよりこのアルバムから手を出したほうが無難かと。

 

----------------------------------------------------

 No World for Tomorrow (Sba1)

 ノー・ワールド・フォー・トゥモロー

 

[収録曲]
1.The Reaping
2.No World For Tomorrow
3.The Hound
4.Feathers
5.Running Free
6.Mother Superior
7.Gravemakers & Gunslingers
9.The Fall Of House Atlantic
10.Radio Bye Bye
11.The End Complete
12.The Road And The Damned
13.On The Brink

★★★★★★★★★★

 NY出身の4人組、Coheed & Cambriaの4thアルバム。アートワークは見る人が見れば一目でわかるであろうケン・ケリー(KISS,MANOWARなど)によるもの。
 前作が全米初登場7位にランクイン、英KERRANG!誌レビューでも5K満点を獲得した“新世紀のRUSH”(安直〜ww)と称される彼ら。なんでも本作は一連の物語の最終章に当たるらしく、私も地味に期待をかけていたが、おい!!これすごいぞ!!傑作だった前作も良いが、このアルバムはそれ以上だ。
 彼らの音楽性はメディアの言葉を借りるなら、エモメタル、スクリーモ、プログレッシヴ・ロックということになるのだろうが、強烈な個性とあまりにやりすぎな美意識がその安易なカテゴライズを跳ね除ける。
 そして、本作はこれまでの作品以上にメロが良い、曲が良い。プログレッシヴと言ってしまうとなんとも敷居の高さを感じてしまうが、こと前半の楽曲に至ってはコンパクトでわかりやすく、メロディ愛好家の琴線にも触れるであろう。
 アコースティック・ギターをフィーチュアしたアルバムのイントロダクションにあたるであろう1.The Reaping に始まり、序盤のハイライト2.No World For Tomorrow 、コーラスがキャッチーな3.The Hound 、天に飛翔するかのような歌メロを持つ4.Feathers 、5.Running Free というように序盤の楽曲の高品質ぶり、何度も言うが歌メロやコーラスワークが良く練られ、いちいちツボを付いてくるのには興奮を隠し切れない次第だ。
 即効性は下がるが、中盤以降の楽曲も質の高さをキープ。アコースティックな6.Mother Superior を挟みつつ、9.The Fall Of House Atlantic からはお馴染みの長編組曲を展開。改めたこのバンドの隠された才能の凄さに気づかされることだろう。
 大仰になり過ぎない絶妙なポジショニングと隠し味を越えるバランスの良いポップセンス。即効性以上に染み出す味わい深さにハートは鷲掴み。日本で過小評価気味なのが残念だし、未だに単なるRUSHもどきのバンドという認識しかされていない方も多そうだが、このアルバムを聴けばそのような甘い認識は覆されるだろう。
 どこから見てもデスメタルバンドをやっているようにしか見えない厳ついルックスのクラウディオ・サンチェスのソプラノ・ボイスが響き渡り、最終章に相応しいドラマティックな曲展開に花を添える。
 また、アルバムのレコーディングのみに参加したFoo Fightersテイラー・ホーキンスのタイトなドラミングも本作を傑作の位置に押し上げる欠かせない要素だ。なお、このアルバムの完成後にはなんとTHE DILLINGER ESCAPE PLANの変態ドラマー、クリス・ベニーが加入。一人だけルックスがパンクス寄りなのには笑えた。彼の加入によりこのバンドもついに次回作からブラスト・ビート導入か(笑)!?
 真にプログレッシヴな内容とは言え、HEAVYT METALとしての品質の高さは折り紙つき。それゆえ万人にお薦めできるアルバムだと思うが、特にSeventh Son Of A Seventh Son期のIRON MAIDENMANOWARRUSHはもちろん、メロハー愛好家の方にもお薦めしたい作品だ。
 ちなみに次の作品は一連の物語の第一章にあたり、物語の種明かしが語られるそうだ。スター○オーズか(笑)。

 2007.11.17

----------------------------------------------------