| 2004年リリースの1STフルレンス。
米国はケンタッキー州のロックンロールバンド、コリシアムのデビュー作が本作である。あまり情報の入ってこないバンドだが、Ryan
Patterson がギターとボーカルを操るトリオ編成のバンドのようだ。他のメンバーはMike
Pascal(bass)とChris Maggio (drums)。
ノイジーなギターワークから突進するリーダートラックを一聴して思ったのが「うわーMOTORHEADだー!!」。
もうこれだけでこのバンドの音楽性はお分かりであろう。MOTORHEADを根っ子に持ったパンキッシュ暴走ロックンロールサウンドをダイナミックに聴かせている。
どうやらメタラーの方に言わせるとパンクに聴こえなくもないらしいが、なるほど、ぶっ壊れた前のめりなビートからなる性急感は間違いなくハードコアパンク。滅多にテンポダウンしない暴走気質はZekeをも彷彿させる。
野蛮に吐き捨てるヴォーカルは特筆すべき特徴こそ少ないが、Puffballを思い起こさせるどこか影のある歌唱を見せていて感情は結構豊かである。
そういったことから北欧爆走系ともリンクしそうだが、やはりこちらは米国産。肉食と猥雑な精神でごっちゃにされたドス黒さは繊細というよりはブルータル&ブラック。
正直に言えば彼らのファースト・インパクトは非常に薄いものだった。この手のバンドは多い上に結構聴いてきたわけで、一曲目が始まった瞬間から新鮮味が薄れていくのを感じていたからだ。確かに私の好きなやけっぱち暴走ロケンロータイプのバンドだけど、強烈なインパクトはなさそうだな、と。
しかし、アルバムを聴き進めていくうちにこのバンドの魅力に取り付かれている自分がいるという事実に気づいた。いや、これ、結構良いアルバムではないか。
まず思ったのが何気にメロディが豊かだということ。アメリカ西海岸からの流れを汲むようなダークでウェットなメロディも巧みに操り、ヴォーカルも力強く、枯れた声で歌い上げるもんだから意外にグッと来るものがある。
特にエモーショナルな6. In Time 、7.
This Mind Locked Inside This Body なんかは非常に味わい深い。
悲壮感と渋みを増した10. Give Up and Drive
も良曲であるし、こういった楽曲があるから、バラードなんぞやらずとも楽曲に抑揚が生まれているのは好印象。まあ普通のメタラーからすれば一本調子で単調かもしれないが、良く聴けば不器用だとしても、表現力のあるバンドだということがわかる。
ぶっ壊れた9. Claim Control なんかも非常にクールだ。
1分、もしくは2〜3分のコンパクトな楽曲と心地よい疾走感により中だるみはまったく感じないし、いつの間にかアルバム終盤に行ってしまっているのはかなり爽快である。
まるでガソリンをたっぷり積んだトラックに火をつけて、さらにガソリンスタンドに突っ込むかのような危険なロックンロール。痛快だな。
それにしてもこのバンド、アルバム後半の方が曲が良い気がするけどやっぱりスロースターター?
ダークメタリックパンク&ロールということでDISCHARGE
meeets MOTORHEADなんていう形容が出来そうだが、それ位の瞬間風速の速さを持ったバンドであるのは間違いない。
やはり、こういう実直なロックって心にストレートに響くんだよな。単純といわれようとも構わない。ロケンローは永遠に不滅なり。
・MySpace
2007.10.21
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