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洋楽 US

モダンヘヴィネス 

アーティスト

Tool

 

 90年、アメリカはロサンジェルス、陸軍士官学校をへてアート方面の専門学校で勉強していたメイナード・ジェイムズ・キーナン(vo)と、ハリウッドでSFX映画の仕事に携わっており既に「ターミネーター2」「ジェラシック・パーク」などの製作にも関わっていたアダム・ジョーンズ(g)が結成しようとしたバンドが始まりであったという

 そのバンドにメイナードとは家が近かったというダニー・カレイ(ds)、映画の仕事を探しにたまたまロスにきていたポール・ダムール(b)が加わることでバンドはラインナップを揃える。当初はあくまで趣味のバンドでしかなかったが、91年くらいになると数々の契約のオファーが入るようになり、結果ZOO ENTERTAUNMENTとディールを結ぶ。もっともアダムは映画での仕事が順調であったため、プロミュージシャンになるつもりはなかったようだが

フルレンス

 

  アルバム               個人的満足度                  

 Undertow

 

★★★★★★★★★★  92年、ミニアルバム「OPIATE」にてデビュー。翌93年にミニと同じシルヴィア・マッシーのプロデュースによって本作をリリースする

 このToolというバンドはほんとにつかめないバンドだ。

 このバンドの音楽性を語るにあたって、ALICE IN CHAINS、JANES ADDICTION、NINE INCH NAILS、KORNなどの鬱っぽい暗黒バンドの名を挙げることができるだろう。

 ただ、これらのバンドの要素は感じることができるものの、結局ToolはToolでしかないということ。Toolっぽいバンドなんてあまり聴かないことからもそれはわかる。

 さて音楽性のほうはグランジなヘヴィロックと呼ぶべきものだろうか。声を荒げもせず、淡白に歌うボーカルにディストーションを軽めにしたギターによる薄い音の壁。

 Kornのような圧倒的な黒さ、息苦しさがないというのもポップに感じる要因だろうか。

 ようするにこのヘヴィロック界隈において異端なのであるこのバンドは。また、恐ろしく人を選ぶバンドでもあり、明るいメロディだとかわかりやすいキャッチーさなんてものは存在しない。

 正直、私の好みから外れる音楽だが聴いているとどうも妙な気分にさせてくれる不思議な空気がある。

 

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 AENIMA

 

★★★★★★★★★★  ポールが音楽性の相違を理由に脱退。後任にはPEACHなる英国バンドでベースを弾いていたジャスティン・チャンセラーが選ばれた。翌年96年、プロデューサーとしてキング・クリムゾンなどの仕事で知られるディヴ・ボットリルを起用し、アルバムを製作。同年10月にリリースし、ビルボード誌初登場2位のセールスを記録する

 前作でも触れたように彼らの音楽性を正確に表現できる言葉なんてものはない。

 へヴィだ、プログレッシブだと騒いでみても結局それは彼らの一部分に過ぎないし、氷山の一角である。

 本作の作風は前作の延長線上だが、若干まっとうなロックっぽくなったというか、聴きやすくなったと言うか。

 しかし、結局はどうしようもないほど鬱な音楽で親しみやすさなどあるはずもない。

 それにしてもなぜこれほどアメリカで彼らの作品が売れるのだろうか?それを含めて妖術なのかもしれない。
 

 

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 Lateralus

 

★★★★★★★★★★  2001年リリースの3RDフルレンス

 私はロックの魅力というのはヘヴィネス、ラウドネス、スピードの三原則だと思う。そこにさらに泣けるメロディがあればなおさら最高だ。

 しかし、このバンドの音楽性というのはそのどれもにあたらない。ヘヴィネスですらふつうの概念にあてはまらないのだから。

 彼らの高すぎるアート性は聴き手の精神をじわじわとなぶり殺すかのような殺気と怨念と得体の知れない何かがやってくるかのようだ。

 前作に比べると若干キャッチーに、よりメジャー感が増して聴きやすくなった印象は少しはある。

 しかし、それにしたって恐ろしく難解で、恐ろしく不安で、恐ろしく気持ち悪い。

 ドロドロと溶け合って重なり合って無間地獄へと引きずり込まれる吸引力は確かに存在する。

 わかる人にはわかり、わからない人はその存在すら感知できない。あなたはいったいどちらだろうか?

 

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 10,000 Days

 

★★★★★★★★★★  2006年リリースの4THフルレンス

 NeurosisとToolというバンドは恐ろしく人を選ぶバンドだと思う。

 多くの信者がいると同時にその魅力を理解できない人も多いらしい。私はNeurosisは大好きだ。

 死にたくとも死ねない、本来、人は死ぬために生まれてきて、生きる意味なんてない。

 人間なんて所詮はそんなもの。だからこそその業の深い音楽に地獄が垣間見え、そこに確かな生が存在するのだ。

 そして、Toolというバンドはそれとも違う人生のアートをロックを媒介にして表現する魂のアーティストである。

 精神世界を触手でなぶられるごとき、不快感、嫌悪感、闇、漆黒、絶望。極端なネガティブは恐ろしくポジティブであるということはこの2つのバンドが証明してくれている。

 そして、本作は今までと比べると異端かつアーティスティックな感性がやや弱まり、まっとうなロックとしてのヘヴィネスを追求し、くっきりしたメロディラインや優れたポップセンスすら見せている。

 もちろん、プログレッシブとしか表現のしようがない変態性は少しも衰えていない。

 それでも壮大に広がっていた音像は若干のコンパクト化をみせ、わかりやすく親しみやすくなったというのも事実。

 それにしても#3なんてのは死にたくなるし、地獄への水先案内人としての彼らのスタンスは少しもぶれていないようだ。

 

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その他

 Opiate

 

★★★★★★★★★★  92年リリースのデビューEP

 彼らにしては意外というかえらいまっとうな正統的へヴィロックをプレイしている。

 最近の彼らに比べるとまっとうすぎるといわざるおえないが、この頃から精神侵食系ヘヴィネスを体現しているのが興味深い。

 

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Salival

 

★★★★★★★★★★  2000年リリースの限定ボックスセット 1枚目は74分(8曲)に及ぶライヴ音源とアウトテイク集。2枚目はDVD(5.1chサラウンド仕様)で、トゥールのビデオを4本、さらに1992年のEP『Opiate』からのボーナス・クリップ「Hush」を収録

  アマゾンで3万やら4万で売られているレアな限定ボックスセット。

 CDの方はライブ音源とアウトテイクなので相当コアなファン向けのアイテムと言える。

 DVDの方は彼らのアート性をいかんなく発揮した代物なのでこっちの方が楽しめると思う。

 

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