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洋楽 US

モダンヘヴィネス 

アーティスト

 Deftones

 

 88年、カルフォルニアはサクラメントで結成。もともとは仲の良いスケボー仲間が気軽な気持ちでやりだしたバンドだった

 当時のメンツは チノ・モレノ(vo) を中心に ステフ・カーペンター(g) 、 エイブ・カニンガム(ds) 、そして後から加入した チ・チェン(b) というラインナップ(サポートの DJフランク も同郷)


 その後、活動を続けながらもロスに移住し、 マーヴェリック とのディールを獲得に成功すると95年にデビューを果たすことになる

 

フルレンス

 

   アルバム               個人的満足度                 

 Adrenaline

 アドレナリン

 

★★★★★★★★★★  95年のデビューフルアルバム。プロデュースは90年代ラウドロックの名手テリー・デイト

 90年代モダンヘヴィネス勢の雄デフトーンズの浣腸のジャケットアートが有名な記念すべきデビュー作だ。

 始めは高い評価を得ていなかったそうだが、精力的な活動の末、クチコミだけで約30万枚のセールスを記録している。

 まあ、なにはともかく彼らの音楽性を一言で言ってしまうとぶっちゃけ身も蓋も無いが、「エモいKorn」ということになるだろう。

 メディアでもKornのフォロワー的扱いを受け、またもやぶっちゃけてしまうと次作までは完全にとまではいかないが「エモいKorn」という一言で片付けられてしまうだろう。

 と、しょっぱなから「なんだよKornの真似事かよ」みたいなノリになってしまったが、いやはや聴いていくとこの人たち、センスが良いことがわかる。

 クオリティ自体もデビューアルバムにしては合格点をあげてもいいクオリティなんではないだろうか?

 Kornの漆黒ヘヴィネスを基調としながらスクリーモの元祖にひとつとして挙げられる絶叫エモーションを軸にした曲作りのセンスはぽっと出の新人にしてはかなり高いし、Kornのジョナサン・デイヴィスっぽい精神障害的鬱ラップボーカルや黒いスクリームもなんだか微笑ましい。

 曲のムラは確かに激しいが、#2,#5といった螺旋状にエモーショナルがうねりをあげる良曲や、曲名どおり言葉を猛烈なアグレッションで吐き出し、叩きつける名曲#7、現代スクリーモのルーツにもなりそうな絶叫チューン#9など優れた楽曲も確かに存在するのが嬉しい。  

 Kornほどベースサウンドを前面に押し出していないし、ミドルテンポ主体の楽曲は時としてニュースクールハードコアに接近しているものもある。

 ようするにこのDeftonesというバンドは偉大なる先輩達の音楽性を自分流に解釈するのが非常に上手いタイプのバンドということになる。

 そのため、優等生的な後追いバンドと言ってしまえばそれまでだが、玉石混合のミクスチュアへヴィロック勢のなかではかなりレベルの高い新人であることは頷ける。

 

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 Around the Fur

 

★★★★★★★★★★  2NDフルレンス

 精力的な活動により前作はクチコミだけで約30万枚のセールスを記録しているのだから、ぽっと出当たり目のバンドに思われがちだが、実は努力家型の気質ももっているのだということを感じさせる。

 初期スクリーモバンドの多くがこのアルバムに影響を受けたという重要作が、一度見たら忘れられないジャケアートな彼らのセカンドアルバムである本作「Around The Fur」だ。

 1STアルバムのレビューの時にも書いたが、その音楽性はまさしくエモい「Korn」といったもの。

 しかし、Kornとは差別化するためか知らないが、ヒップホップ色はほとんどないし、ベースをビキビキうねらせない。

 ミクスチュアとしてのヘヴィネスではない、ロックとしてのヘヴィネス。

 つまりはそういう意味で純粋なモダンヘヴィネスという言葉にあてはまるバンドというのはもしかしたらKornではなく、このDeftonesなのかもしれない。

 しかし、DeftonesがKornフォロワーではない、ひとつのへヴィロックバンドとしてのDeftonesスタイルが確立されるのはあくまで次作からであって、本作はなんていうか楽曲が微妙というか渋いというか。

 楽曲の質そのもの自体は前作の方が上なような気も個人的には感じる。

 うーん、よくよく考えると前作はファーストゆえの初期衝動にあふれ、かなりエモーショナルだった。

 どろどろした漆黒ヘヴィネスが強調され、気○がいじみた青臭さが薄れてしまったのがファーストインパクト減の原因だろうか。

 それともよりKornに近づいたことで表面だけネガティブを気取っていると感じてしまっているのもそうだろうか。

 なにはともあれ次作の成功は本作が無ければありえなかっただろうから、本作は間違いなく彼らのアルバムの中で重要作である。

 

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 White Pony

 ホワイト・ポニー

 

★★★★★★★★★★  2000年リリースの3RDフルレンス。本作でもプロデュースしているのは テリー・デイト

 「USヘヴィロックにおける、 RADIOHEAD への返答」なんていうメディアの評価が有名な本作。

 Deftonesが完全なるオリジナリティを身に付け、へヴィロックバンドとしての高みへと上り詰めさせたのが本作である。

 本作では完全なるラップボーカルの排除で完全にKornっぽいという声を黙らせることに成功しているし、インダストリアルなアプローチが彼ら流の漆黒ヘヴィネスを壮大にスケールアップさせることにも成功している

 。しかし、そんなことよりもやはり後追いなんかじゃない、DeftonesのDeftonesによるへヴィロックとしてのネクストステップを踏み出していることにこそ評価したい。

 Neurosis,Isisなどの劇的怨楽のどうしようもない絶望感をわかりやすく、よりライトに自分たちらしく昇華し、Bauhaus,Joy Division などに通ずるポストパンク、ニューウェイブ的な怪しいメラメラと揺れる鬼火がまぶたの内の闇の向こうに見えそうな幽玄美。

 前作はどちらかというと一曲一曲の特徴が少なくわりと耳をするすると抜けていくことが多かったが、本作では各曲の縁取りがしっかりなされていて聴きやすくなっているのも非常に良い(キャッチーな#7、激情エモーショナルチューン#9は名曲)。

 彼らを流行のニューメタルの一派としてくくってしまうのはこの才能を前にして避けたいところである。

 個人的には最近のバンドのなかではHundred Reasons と並び渋いバンドではないだろうか。

 

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 Deftones

 デフトーンズ

 

★★★★★★★★★★  2003年にリリースされた4THフルレンス

 結構なセールスを挙げているバンドにしてはこのバンドはなんていうか玄人好みというか、わかる人にはわかるみたいなコアな要素が強いバンドだと思う。

 それは安易な歌モノに傾倒しないふつうだと言われればそれまでだが、正統的なヘヴィロックの追求や明るくなりきれないドロドロした粘着質な部分もあるからだとも思う。

 本作は前作である傑作「White Pony」の延長線上にある作風だ。

 ただ、若干ファーストのエモさが復活してきており、前作で確立したインダストリアルで窒息一息手前の暑苦しいヘヴィロックを演出するのに成功している。

 スクリームの多用も目立ち、圧迫感のあるメロディを含めて今までの作品で最もエモーショナルであると言えるのかもしれない。

 ファーストインパクトでいえば間違いなく前作に劣るのは正直感じてしまうところだが、結局のところクオリティはなんら落ちていないことは聴き進めていけばわかる。

 ポストパンク的な陰鬱さと現代バンドならではの王道ヘヴィネスとの融合はやはり並みのバンドには出せないものだ。

 

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 Saturday Night Wrist

 サタデイ・ナイト・リスト

 

★★★★★★★★★★  デフトーンズの5作目のアルバム 本作はプロデューサーにピンク・フロイドの『ザ・ウォール』や『鬱』などを手がけたベテラン、ボブ・エズリンを迎えている

 ヴォーカリストのチノ・モレノいわく「ヘヴィな曲はとてもヘヴィでアグレッシヴ、甘く風変わりな曲はよりそのように仕上がっている 」という本作だが、まさにそんな感じで仕上げてきているのだから恐れ入る。

 やはりポテンシャルとかセンスの高さでいえば最近のKornを凌駕していると感じていたが、ここまでやってくるとはやはり天才肌なのだろう。

 正直、ここらへんでこけるかもなんていうことも思ったりしていたのだが、いやはやさすがは大型新人。

 あくまでピュアに、へヴィに、エモーショナルにロックしている。

 結局はこのバンドの魅力と言うのはそういうわかりやすく魅力が伝わるということなんではないだろうか(音楽性自体は玄人好みな感じはするけど)。

 作風としては前作のコンパクトかつキャッチー、さらには幅広い懐を見せるカラーリングをさらに推し進めたようなもの。

 リーダートラックから今までの彼らからすると相当ポップアンドキャッチーで甘口だし、続く#2もなんとアップテンポのスクリーモのようにハードロッキンしている。

 良くも悪くも沈美な黒さでうねり沈み込むヘヴィネスを体現していた彼らだったが、ここにきてバリエーションをさらに広げるというスタイル提示にでたようだ。

 前述のスクリーモチューンにしたって流行のスクリーモにあわせたというより、激情を吐き出した結果そうなったのだろうし、そもそもスクリーモの元祖として挙げられている彼らが単なる流行への傾倒でこのような曲を作ったのではないのであろう。

 楽曲も今までで一番コンパクトでわかりやすいものになり、メジャー感は増したがやはり陰鬱さ、息苦しさを表現する漆黒ヘヴィネスは健在だし、ポップに徹した曲も結局は前述のコメントのようにそうしただけ。

 本作を前にすればモダンヘヴィネスとしての高みに上り詰めたのはKornだけではなかったということだ。

 

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その他

 B-Sides & Rarities

 Bサイズ&レア・トラックス(DVD付)

 

★★★★★★★★★★  ヘヴィ・ロック界のレディオ・ヘッド”との異名を持つ重要バンド、デフトーンズのレア音源を収録したCDと、これまでに作成されたビデオ・クリップを収めたDVDの2枚組

 基本的にボーカルがクリーンに歌い上げるオルタナロック調の楽曲がまったりと流れていくので楽曲の求心力は弱い。

 さらに完全なヒップホップトラックがあるなど実験性を前面に押し出しているため、フルアルバムより相当自由にやっている感がある。

 そのため、熱心なファン向けのアイテムという感が否めないだろう。

 となるとやはり見ものはビデオクリップか。

 

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