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洋楽 ベルギー アーティスト

メロディック・デス・メタル

 

 Oceans of Sadness

myspace

 

 

     アルバム             個人的満足度               

FOR WE ARE (2000)
LSP Records CD (Belgium)

[収録曲]
01 As the Feast Begins
02 For When You Sleep, My Love
03 Re-Erase
04 A Dying Nightingale
05 Again the Wolf Wins
06 The Apocalypse
07 When We Became One
08 Oceans of Sadness
09 Your Faith
10 Low
11 Judas

Total Time: 55:00
Recorded and mixed at Harrow Studios (Losser, NL)






[個人的満足度]
  ★★★★★★★★★★


 AMORPHISPARADISE LOSTなどから影響を受けたというベルギーのメロディック・デスメタル・バンドの2000年リリースの1STフルレンス。ロマンチック?というか文学的、詩的な香りのするバンド名からもわかるようにその音楽性はゴシックがかかった非常にユニークなメロデスを展開している。
 一言で言えばAMORPHIS meets PARADISE LOST meets ALICE IN CHEINSみたいな感じか。AMORPHISの北欧民族性を薄め、ベルギー民族の血を滾らせ、PARADISE LOSTの耽美な味わい、グランジ/オルタナティヴからくる陰鬱さ....。まあ言ってみれば良く出来たフォロワー以外の何者でもないサウンドを鳴らしている。
 しかし、北欧メロデス・アプローチが薄いぶん、イマドキのバンドにしてはかなり個性的に聴こえるのがやはり面白い。特にヴォーカルがかなりクセが強い。声質自体もそうなのだが、グロウルでガツガツと畳み掛けながら、時折鬱ヴォーカルを交えていく。はっきり言って歌メロはあまりキャッチーではないバンドなのだが、このヴォーカルだけはかなり強烈に印象に残る。別に歌唱力や表現力に特別優れているわけではないが。
 ただ、ありきたりな北欧メロデスにしたくないという工夫はわかるし、個性があるのも間違いないのだが、やはり曲質はイマひとつと言った感じ。前述したように歌メロはキャッチーではないし、捻った曲調の面白みは伝わってくるものの、頭に残らないことが多い。
 この時点ではアイディアと個性重視の志向ばかりが先行、一人歩きしている感があり、肝心の楽曲の魅力が伝わりきらないのが難点ではあるが、MANOWARに通ずる勇壮さを備えた「The Apocalypse」や凝った展開に聴き応えはあるバンド名を冠した「Oceans of Sadness」といった佳曲はあるので民謡メロデス好きの方はチェックしてみる価値はあるかもしれない。

 2008.1.27

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LAUGHING TEARS, CRYING SMILE (2002)
LSP Records CD (Belgium)

[収録曲]
01 Sinner's Dream
02 So Close
03 One Entire Shield of Pain
04 From The Seed To The Flower
05 Cold
06 Accepting Our Weakness
07 We Are Alone
08 Schizophrenia
09 Shadows
10 Try To See

Total Time: 69:00
Recorded and mixed at The Art Studio (Roeselare, Belgium)






[個人的満足度]
  ★★★★★★★★★★


 2002年リリースの2NDフルレンス。
 ベルギーの珍味系メロデスバンドの約2年振りのフルレンス。イエテボリ・スタイルを継承しないレアなタイプのメロデス・バンドとして輸入盤界隈で名を馳せた....どうかは定かではない彼らだが、その方向性はやはり前作の延長線上。独特の民謡アプローチをミクスチュアしたメロディック・デスメタル・スタイルは微塵も揺るがずだ。
 前述したようにそのスタイルは前作とさほど変わらないのだが、楽曲のアッパー感というか勢いが増し、時折挟まれるスロー・パートとの緩急にメリハリがついた印象を受ける。それにより楽曲の深みとコクは当社比1.25倍くらいにはなっているのではないだろうか。
 また、前作で安っぽいイメージがあったピアノやキーボードも荘厳さが増しており、流麗なる鍵盤からたたき出される美感には時折、ハッとさせられた次第だ。イエテボリ・スタイルに傾倒したというわけでもないが、そのあたりは初期DARK TRANQUILLITYを思い出したりもした。
 ただ、1STではその個性も眩い輝きを放っていたと思うが、2作目ともなるとちょっとくどいかななんて思ったりもして。相変わらず曲ムラと決定打になりうるキラーチューンの不在も難点。アルバム・トータル69分という大作志向なのもいいが、複雑な割には聴き所のインパクトに欠けていて楽曲の焦点をぼやかしている、つまりは楽曲の魅力を明確に伝え切れていないという気もする。
 それでもキラキラした美旋律巻上げなら爆走する「Accepting Our Weakness」あたりは個人的にはツボだったのでこの辺りの美感が煮詰まってくれればこれから化けるかもしれない。なんて肩をもってしまう魅力は確かに備えているんだよな。

 2008.1.28

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SEND IN THE CLOWNS (2004)
Apache Productions CD (Belgium)

[収録曲]
01 Communication. Relation. Illusion.
02 Who's In Control
03 Wild Mystery
04 Two Voices
05 Conflict. Error. Disillusion. Denial.
06 Eyes Like Fire
07 Where Oceans Begin
08 Ode To The Past
09 Precious Gold
10 Frustration. Anger. Resignation.
11 See The Angels
12 You've Slain
13 Hope Is Gone

Total Time: 53:17
Recorded and mixed at Midas Studios (Lokeren, BE)
Produced by Tony de Blockand






[個人的満足度]
  ★★★★★★★★★★


 2004年にApache Productionsからリリースされた3RDフルレンス。
 ベルギーの個性派メロデス集団も早くも3枚目のアルバムをリリースということで、新人だと思っていたあの頃はもう遠い昔。もうそろそろ中堅どころになってきたということで本作の内容にも期待が掛かるが、うん、これは現時点での最高傑作でいいんじゃない?予想通り、基本的な音楽性に変化は無いが、ヴォーカルはより力強く、演奏は整合性を増し、メロディにコクと深みを。楽曲の全体的なスケールアップが見られ、嫌味でもなんでもなく真っ当なメロデスバンドとしての順当な成長がしっかりとした手ごたえと共に感じられる作品だ。
 相変わらず鬱系クリーン・ヴォイスと重低音グロウルを使い分けるリード・ヴォーカルのユニークさが光るが、一方では絶叫スクリームの割合も増えていて、一本調子にならないようにアレンジも巧みに行われている。そのあたりも彼らの決して浅くないキャリアに裏打ちされた計算なのだろう。
 ただ、初期のプログレッシヴぶりからすると、楽曲がシンプルな方向に向いているというか、かなりきっちりとまとまってきている(よりメロデス然となったと言うべきか)。その為、あっさり気味に仕上がっている楽曲からすると、このヴォーカルのアクの強さが気になりだすかもしれない。まあ聴いているうちに慣れてくるとは思うのだが。
 そして、どちらかというと「なんとなく聴かせる」系の楽曲が多かった彼らだが、楽曲にメリハリとパンチ力がついてきたせいか、耳をしっかりと捉える楽曲が増えてきたのが好印象。特にクライマックスのソロ・パートが胸を締め付けるヴィジュアル系的な名曲「Wild Mystery」を筆頭に序盤の流れは秀逸。楽曲面の充実振りは初期二枚の比ではないだろう。
 難点は後半の楽曲はヴォーカル・パートが減って、やたらソロが長く、冗長な部分があったり、若干のテンション・ダウンを感じることだろうか。それでもちらほらと捨て曲が見られた今までの作品と比べれば曲ムラは少ないし、彼らの入門用としてはこのアルバムあたりから攻めると良さそうだ。
 それにしても作る楽曲のクオリティはそこらへんのメロデス・バンドに負けていないはずなのだが、何故国内盤が出ないんだろうか?いい加減日本デビューさせてもいいと思うのだが...。
 まあ初期に比べるとお国柄からくる民謡色は薄れてきたが、イエテボリ・スタイルとは一線を画すゴシックが少しかかったメランコリックなメロディはやはり個性的ではあるし、基本アップ・テンポで攻める勢いの良さは良い。珍味なメロデスを欲しているのであれば、是非ご賞味あれ。

 2008.1.29

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MIRROR PALACE (2007)
Scarlet Records CD (World)

[収録曲]
01 Mould
02 Mirror Palace
03 Cruel Sacrifice
04 Sleeping Dogs
05 Intoxicate Me
06 Them Bones
07 Sheep And Shepherds
08 Pride And Shame
09 Silence Is Gold
10 I Know You Know


Total Time: 48:08
Recorded at Motor Music Studios (Lint, BE)
Mixed by Jens Bogren at Fascination Street Studios (Orebro, S)






[個人的満足度]
  ★★★★★★★★★★


 2007年にScarlet Recordsからリリースされた4THフルレンス。
 プログレ/ドゥームにも分類されることもあることから、実はメロデス愛好家よりもプログレ好きに好まれることが多い彼ら。楽曲は前作のわりかしシンプルな方向性から再び複雑化。メロディはイエテボリ・スタイルではないことだし、これはメロデスと言うよりはやはりプログレと言った方が正しいのかもしれない。
 しかし、プログレッシヴとは言ってもやはりこの疾走に疾走を重ねる爆走気質は相変わらず魅力的で、この手のとにかく芸術性ありきな考え方をありがたがる音楽性にしてはわかりやすく、豪快なのが良い。その為、プログレにありがちな敷居の高さは皆無。しっかりと腰が据わったヘヴィネスからもわかるように、高めにキープされたメタル強度はプログレ要素以上にこのバンドの魅力ではないだろうか。
 ただ、楽曲は総じて良く出来ているのだが、これはっていう曲が選びにくいそつのなさが先行している気がするのが残念。例えばひねくれた展開が聴きごたえを感じさせるタイトル・チューン「Mirror Palace」は文句なしの名曲だと思うのだが、キラー・チューンであるかと聞かれればそれは微妙なところ。グッド・ソングではあるが、キラーではない。そんな感じ。
 その「Mirror Palace」でさえ、ファースト・インパクトはそれほどではなかったし、実は言うと本作の第一印象はかなり「地味」という印象を持っていたというのが正直なところ。つまりは複雑化を増した楽曲はそれなりの聴き込みが必要になったというのが実際問題としてあると思う。それに加えてアルバムが後半に行けば行くほど雰囲気ものっぽくなって耳に残りにくくなるというこのバンドのちょっとした悪い癖も健在。曲ムラが多いというわけではないが、メロデスにも暴虐性を求めるタイプの人の耳には、少し楽曲は渋めに感じるのは仕方の無いことだと思う。
 それでもピアノを用いたジャジーなイントロから雪崩れ込む「Mould」、ミドル・テンポでじわじわと悲壮感を巻き上げる「Sleeping Dogs」、ヴァイオリンを駆使した欧州的メランコリアを放つ「I Know You Know」といった佳曲が詰まっていていることから、クオリティ自体は決して低いものではないことは明白だし、サウンド・プロダクションも過去最高の出来。国内盤が出ないことに首を傾げるばかりだ。1ST並にださいジャケ・アートには閉口だが(射精を我慢しているような顔とは言いえて妙だな)....。
 ちなみに「Them Bones」はAlice in Chainsのカヴァー。名盤として名高い「DIRT」アルバムのトップを飾る曲なのだが、アルバムの中間にあっても全く違和感の無いアレンジの上手さは中々のものだ。

 2008.1.31

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