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洋楽 北欧 

メロディックデスメタル

フォークメタル 

アーティスト

 Amorphis

 AMORPHISは90年、フィンランドのヘルシンキで結成される。当時のメンバーは、ギターのエサ・ホロパイネンとドラムのヤン・レックベルガーを中心に、ヴォーカルのトミ・コイヴサーリ、オーリ・ペッカ・ライネというラインナップだったそうだ。

 その後彼らは「DISMENT OF SOUL」というデモ・テープをきっかけにRELAPSEレコードとの契約を獲得する。

 91年にはレーベル仲間のINCANTATIONとのカップリング・アルバムを製作し、6曲をここに提供するのだが、これをミックスをしたのがティモ・トルキ(STRATOVARIUS)だった。(この6曲は後に単独のミニ・アルバムとして「PRIVILEGE OF EVIL」としてリリースされる。)
 彼らは翌年92年には1STアルバム「THE KARELIAN ISTHMUS」をスウェーデンのサンライト・スタジオにて製作、プロデューサーにはEMTOMBEDの仕事で知られるトーマス・スコグスバーグを迎え、叙情的なメロディを配置しながらも未だデスメタリックな薫りの極めて強いサウンドを提示した。

 しかし彼らは後94年に製作した美旋律フレイヴァーを随所にまぶし、煌めくような叙情性によって全体を覆った2NDアルバム「TALES FROM THE THOUSAND LAKES」において大きな飛躍を果たすことになる。

 

フルレンス

 

   アルバム              個人的満足度               

The Karelian Isthmus 

カレリアン・イスムス  Released: 1993
Label: Relapse


個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★
 1992年リリースの1STフルレンス スウェーデンのサンライト・スタジオにて製作、プロデューサーにはEMTOMBEDの仕事で知られるトーマス・スコグスバーグを起用

 最近は北欧の民族性を前面に押し出したフォークメタルをプレイしている彼らだが、この頃はまだまっとうな北欧メロデスの域をでないものだった。

 デスボイスの使用も彼らの作品中最も多く、わかりやすいへヴィさやエクストリーム性があるという面では本作が一番かもしれない。

 まあ曲自体はスロー〜ミドルテンポのゆったりまったり構成なのでエクストリームメタルとして捉えると物足りなさを感じてしまうだろう。ひたすらがなる重低音デスボイスにも若いなあと感慨深い。

 作風自体は北欧メロデス以外の何者でもないと思うが、少々Deathっぽさを感じたりもした。さしずめこれはSTRATOVARIUS meets Deathだろうか。

 まあくだらないことはおいといて本作は前作の過渡期にあたり、Amorphis節は次作以降から現われ始める。

 色々な面で粗いため初めて聴くアルバムとしてはおすすめできないが、彼らの荒々しい原石的アルバムである。

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Tales From the Thousand Lakes     

テイルズ・フロム・ザ・サウザンド・レイクス    Released: 1994
Label: Relapse



個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★
  1994年リリースの2NDフルレンス プロデュースはトーマス・スコグスバーグ

 「THE KALEVALA」なるフィンランドの歴史的な書物から収録曲歌詞のほとんどを引用しているという。前作は最近の叙情性を少しは感じさせるものの、良くも悪くも普通の北欧メロデスといった印象だった。

 しかし、彼ら特有の美性、民族性を前面に押し出したメロディ、いわゆるAmorphis節がここで開花したと言っていい作品である。デスボイスとクリーンボイスを交錯させる美しい対比表現、キャスパー・マーティンのキーボードが奏でる浮遊感溢れる瑞々しいメロディ。

 時折顔を出す北欧特有の民族性はメロディに過大なスパイスとなって上手く起用しているのが非常に興味深い。

 スピードチューンは一切無く、ゆったりしたミドルテンポの曲が並んでいるため、即効性やガツンとくるインパクトは感じられなかったが、インストを含めて味わいや深みという面においては凄まじいものがある。

 胸をかきむしるような慟哭の旋律、地を這いずるデスボイス、天を飛翔するかのようなクリーンボーカル。さらには見え隠れする北欧の民による鉄の精神性。

 ラウドもヘヴィも関係ないし、もはやメロデスなんていうカテゴライズは不要。まさに北欧の民にしか創造しえぬ魂の音楽だ。

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Elegy          

エレジー        Released: 1996
Label: Relapse


個人的満足度
 ★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★
 1996年リリースの3RDフルレンス セルフプロデュース作品

 彼らの最高傑作として名高く、北欧民族メタルを完全に確立させたアルバムとして有名なのが本作である。

 エレジーというアルバムタイトルはものすごくはまっている哀愁ソングがたっぷり詰まっている。

 作風としては前作の延長線上なのだが、遥か向こう側へ行ってしまったというか、天空を突き抜けたというか、深く沈みこんだというか。

 とにかくスケールのでかさが桁違いなのだ。

 この人たちの音楽は耳ではなく、聴き手の精神に語りかけてくるものだ。それゆえに語る言葉はすくなるが、本作はそれが最もあらわれている。

 考えるな、感じろ。それを地で行くような愛と哀がスパイラルする高潔なるサウンドトラックといえる。

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Tuonela        

トゥオネラ        Released: 1999
Label: Relapse


個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★
 1999年リリースの4THフルレンス キーボードのキム・ランタラが脱退し、後任としてKURIAのサンテリ・カリオが迎える。プロデュースはPALADISE LOSTなどで知られるサイモン・エフェメイを起用

 フィンランドで「Tuonela」という言葉は「あの世」を指すという。

 なんとも母国愛に溢れた彼らならではのアルバムタイトルだ。

 前作で見受けられた民族性をさらに極端に推し進めた作風となっている。

 フォーキーなアプローチをみせながら、沈美性を深めている。

 特徴的なのは一部を除いてのデスボイスの排除。クリーンボーカル担当のパシ・コスキネンのみがヴォーカルをとっている。さらにはスピードチューンも完全になくなっている。

 もはやメロデスから完全に離別してしまっているため、初期からのファンはここでバンドと向き合うか別れるかの選択肢を迫られるだろう。

 同郷のプログレッシブバンドであるKINGSTON WALLに似てきたのも印象的でもはやわかりやすい部分はまったくない。

 ファーストインパクトはかなり弱いが、味わいや侘び寂びがあり、聴き込みに向いているという点で大いに評価できると思う。

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Am Universum     Released: 2001
Label: Relapse


個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★
 2001年リリースの5THフルレンス 前作のリリース後、オーリーが脱退。後任ベーシストとしてサンテリの在籍していた元KYYRIAのニクラス・エテレヴオリを迎える プロデュースは SIMON EFEMEY

 人間の抱える小宇宙を意味するアルバムタイトルを冠している。

 そのことからわかるように作風は前作の延長線上である。

 ただ、今までの歌詞などから見受けられた宗教性は少なくなっており、違う方向性へと精神を向けているのがポイントだろうか。

 メロディも今までと比べると叙情的というよりは宇宙的な浮遊感溢れるアプローチへと傾いている。

 そのため、楽曲のインパクトは弱いものの、新鮮さはやや感じられる。ただ、もうそろそろ聴き込みが辛くなってきたのが正直なところ。

 曲が悪くなったとは思わないが、曲が弱くなっている気がする。

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Far From The Sun [CCCD]   

ファー・フロム・ザ・サン(CCCD)

Released: 2003
Label: Virgin


個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★
 2003年リリースの6THフルレンス

 「Tuonela」以降賛否両論あるこのバンドの路線もここでも健在。

 徹頭徹尾フォークメタル。まさにわが国で言えば演歌メタルのごとく民族性を前面に押し出している。

 うん、やっていることの独自性、革新性は十分にわかるんだよ。

 しかし、どうも曲が良いとは思えない。元々スロウな曲が苦手な私としてはこうもゆったりしているときついものがある。

 ならば美しいメロディ、キャッチーなリフとか曲の輪郭が際立てば全然構わないのだが、どうしても曲が弱いとしか思えない。

 ようするに私にとっては民族性を振りかざし、それが空回りしているように思えるのだ。もちろん、この路線が好きな人はいるだろうし、私に合わないだけなのかもしれない。

 もうこの路線が3枚目となると、好みから外れる、楽曲の弱さといった理由でマンネリと退屈がやってくるのが少々残念かな。

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Eclipse             

エクリプス       Released: 2006
Label: Nuclear Blast



個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★
 2006年リリースの7THフルレンス

 最近のアルバムの偏った音楽性のため、初期のファンを多く失ってしまったというAmorphis。

 本作は初期のメロデスサウンドが復活したという話を聞いていたので、どうなもんだろうと思ってアルバムを聞き始めてみた。

 うん、確かに最近の極端なフォーク、トラッド、民族主義的な雰囲気は確かに薄れている。即効性もずいぶん高くなり、キャッチーでメジャー、コマーシャナル。

 さらにはデスボイスも多めになり、つまりは前評判どおりなメロデスといっていいサウンドであると思う。要するに名盤「Elegy」の延長線上にある作風なのは明確である。

 特にメロディにはあれ?こんなフレーズも前もなかったっけ?と「Elegy」のデジャヴを何度も感じた。失ったファンを取り戻すために初期のアグレッションを復活させ、人気のある「Elegy」の叙情性を取り入れたという雰囲気か。

 少々焼きなおしな印象も受けるが、楽曲のクオリティも安定しているので一度はこのバンドから離れてしまった方はもう一度聴いてみてはいかがだろうか。

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 サイレント・ウォーターズ

 

個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★
 2007年リリースの 8THフルレンス

 前作で離れていた初期のファンを取り戻し、各プレスから大絶賛を受けた彼らだが、ここにきて短いスパンでアルバムをリリースしてきた。

 前作のように曲を作ればウケるんだと思ったかどうか知らないが、ここにきてバンドの創作意欲がずいぶんと高まっているのは事実であるようだ。

 その辺りが安易で短絡的という印象も少しは受けなくはないが、やはりこの人たちの高潔なる魂の前にはそんな戯言を吹き飛ばされてしまう。

 実は同じラインナップでアルバムを2枚作ったのはこれが初めてという彼ら。それゆえに作風は前作の延長線にあたるものとなっている。

 「ELEGY」のツボを今までのアルバムで得た経験を踏まえつつ、熟成し、コクと深みを生み出すという手法。

 全編潤いと透明感を持ったキーボードに彩られ、ギターは慟哭をファンタスティックに刻み、ボーカルはグロウルとクリーンボイスで静と動のコントラストを描く。

 まあ、なんてことはなく彼らの得意技をわかりやすく、コマーシャルかつキャッチーに纏め上げているということになる。

 実はやっていることは初期から同じな彼らだが、中期は成熟に円熟を重ねた表現方法にリスナーがついていけなかったというのが原因であると思う。

 楽曲の方も中期の作品と比べると、非常にコンパクト(まあ相変わらず曲は長めだが)かつキャッチーでわかりやすいのが魅力。タイトルチューンの侘びさびに胸を締め付けられない叙情派メタラーはいないだろう。

 過小評価されているバンドの一つと言われている彼ら。壮大なスケール感とポップなまでのメジャー感で、これからもっと彼らを愛するファンは増えていくことだろう。

 2007.9.9

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その他

STORY - 10th ANNIVERSARY Released: 2000
Label: Relapse

 Story

★★★★★★★★★★
 2000年リリースの 10周年記念ベストアルバム

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Chapters       

チャプターズ      Released: 2003
Label: Relapse



★★★★★★★★★★
 2003年リリースの Repaceからリリースされた『テイルズ・フロム・サウザンド・レイクス』『カレリアン・イスムス』『エレジー』『マイ・カンラレ』『トゥオネラ』『アム・ユニヴァーサム』の5枚のフル・アルバムと1枚のミニ・アルバムすべての作品から楽曲を収録。

 さらにボーナス・トラックとしてレアなビデオ・クリップ集を付けたDVDを付けて2枚組 ベストアルバム 

 輸入盤はリージョンが不明なので怖い場合は国内盤の購入をおすすめします

 

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