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洋楽 オーストラリア

グラインドコア

デスメタル 

アーティスト

 The Berzerker

 

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フルレンス

     アルバム             個人的満足度               

 Berzerker

 

個人的満足度
 ★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★

 オーストラリアはメルボルンのデスメタルバンドによる2002年リリースのデビュー作。

 SLIPKNOT を彷彿させるモンスターマスクを被る極道デスメタラーの核弾頭第一弾。その音楽性はテクノ+デスメタル+ゴアグラインドというなんとも変態チックな激烈音楽ケミストリ。

 CARCASSを源流とする正統派デスメタルをベースとし、ツートーン・ツインヴォーカルを巧みに駆使し、ゲヴァゲヴァと地下水道をのたうちまわり、ぶちまける極道ぶりをそこはかとなく発揮している。

 そして、このバンドの最大の特徴がテクノ要素。ダダダダダダダダダッ、パラカカカカカカカカカカカッとマシンガンをぶっ放すような非道さを示すマシーナリー・ビートはさながら暴走した機械VS人類のような地獄絵図。 

 スクラップ工場を思わせるようなインダストリアルなアレンジも鋼鉄感と退廃感を持ってこのバンドの孤高ぶりを表している。

 この無機質機械皇帝な雰囲気はFEAR FACTORY に通ずるものがあるし、デストロイなエナジー吹き荒れる暴虐ハリケーンのごときサウンドはそれ以上のインパクト。

 楽曲の方も後期CARCASSを思わせるメロディアスかつキャッチーなメロが光る#2、インダストリアルデスメタルの極み#6のような名曲、ケダモノとしか言いようがない#4,#5、メカニカルでシンフォニックブラックメタル調な#10など秀逸である。

 個人的には知性と蛮性が交錯する#11#12の流れも好きだし、馬鹿すぎるノイズコアチューン#14もグッド。なお、ラストトラックはもっと馬鹿である。こういうお遊び要素が正統派でありながら、異端臭を感じさせるこのバンドの魅力なんだろうな。

 ただ、全体的にサウンドプロダクションを含め、安っぽく、拙いところがあるのは否定できないし、曲ムラも若干感じる。

 しかし、テクノ要素の取り入れ方の上手い職人気質といい、デスメタルの純粋たるかっこよさを伝えるストイズムは漢だったらなにも感じずにはいられないはずだ。

 打ち込みが苦手であったり、偏見を持っている人がいたら是非聴いてみて欲しい極上サイボーグエクストリームロックである。

 ちなみに、当方所持のアルバムは2枚組で、DISK 2 にはライブ音源やリミックス・テイク、デモテイクなどの未発、レア音源が収録されている。

 基本的に楽器ごとのトラックであったり、無駄としか思えないものが多いのだが、不穏な空気を撒き散らしつつもメロディアスな #1、ライブの方がクールな #2 をはじめ、ガトリングへヴィネス#15 などのぶっ殺しチューンが満載。アングラメタルフェチは是非聴いてみよう。つうか、このバンドのライブ音源めちゃくちゃかっこよくねえか!?うーん、来日しないかなあ。

 (2007.9.23)

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 Dissimulate

 

個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★

 2002年リリースの2NDフルレンス。

 前作でテクノ+デスメタルというありそうでなかった音楽性でその名を世界に知らしめた彼ら。なんでも同じマスクマンバンドとしてかのSLIPKNOTからなんやらクレームがあったらしいが、アホらしい。こういうのはやったもん勝ちなんだよ。
 さて、基本的な音楽性は前作と変わらずデジタル・ビートがマシンガン並に火を吹くテクノデスメタル。崩れ落ちるようなデジタル・ブラストを主軸に、CARCASS直系のメロディアスなささぐれデス・ギター、グロウルとシャウトのツイン・ボーカル。
 そして、その根っ子はあくまでも正統なデスメタルであり、その外見と反して音楽的には整合感があってまともなモンスター達なのだ。
 相変わらずグラインドコア譲りのコンパクトな楽曲を暴虐的に聴かせているが、前作と比べるともっとスマートに洗練されてきている。エレクトロ色が少し薄れ若干ノーマルなデスメタルに近づいた感もしないでもない。
 しかし、北欧ブラックメタルの冷涼さと荒涼さを湛えたささくれだったメロディアスなギター。それに絡みつくテクノサウンドが暴虐無人に暴れまわるカオティック・デス・ワールドはオリジナリティ抜群。
 楽曲の方も1.Disregard に始まり、名曲4.No One Wins、後半にデジタル・ブラストが猛打される5.Death Reveals、邪悪なメロディを放つ6.Compromise7.Betrayal、ノイジーにひしゃげる9.Painless、ブラッキーに突進する10.Pure Hatred 、さらには11.Paradox12.Abandonmentの禍々しい流れもグッド。
 といったように良曲、佳曲が満載。魔界臭を帯びたデスメタルチューンはやはり破壊力たっぷりである。

 前作の2.Foreverクラスのキラーチューンがないのでパンチ力不足は否めないし、テクノ要素を若干もてあましている部分があるのが気になるが、やはりこの高熱のテンションの中では些細なことか。
 ちなみにラストの14.Corporal Jigsaw QuandaryCARCASSのカヴァーだが、これがアルバムの曲を食っている位良く出来ているので激クール。

 2007.10.12

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 World of Lies

 World Of Lies

個人的満足度
 ★★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★★

 オーストラリアはメルボルンの怪獣仮面デスメタルバンド、The Berzerkerの通算3枚目のフルレンスが本作。

 しつこいようだが彼らのブルータリティは初期CARCASSから来ており、米産のカサカサに乾いたものとは違う瑞々しいまでのメロディは後期CARCASSからと言ってもいいだろうし、にじみ出る、いや、垂れ流しているかのような慟哭の叙情性は北欧ブラック/デスからの流れを汲むかのようだった。

 もちろん、インダストリアルやテクノを飲み込んだゴアグラインド/ブルータルデスメタルという基本的な作風は未だ変わらずだが、元々濃かった北欧ブラックメタルの禍々しい暗黒瘴気が更に鎌首をもたげており、リフやメロディが前作以上にブラッキーになっている。
 
 そういうこともあって本作を前にしてよりノーマルなブラックメタルっぽくなったと言われれば頷くことはできるだろうし、おやおや、もう個性が薄れてきているのかいなんていう門外漢のしたり顔が増えてきそうな気がしないでもない。

 だが、とんでもない。 オーストラリアの狂戦士は死なず。

 その外見からは想像もつかない楽曲志向のバンドであるということを私は知っていた。というかろくに聴き込んでもいないのに、ただ、ブラックメタルっぽくなったという感想だけで片付けられたらたまったものではない。
 一気呵成に畳み掛ける序盤の楽曲に始まり、死に急ぐかのような4. Burn the Evil 、奈落へ転げ落ちるかのような5. World of Tomorrow 、そして、不穏なリフとツイン・ヴォーカルが猛毒のキャッチーさを生み出す名曲6. Follow Me 、豊潤なメロディを持つ7. Y 9. Afterlife 、喧騒から切れ味のあるリフが切り込むスラッシーな11. Free Yourself 、初期の猥雑さが戻ってきたような12. Constant Pain といったように楽曲の粒の揃いっぷりには唸らされる。
 ただ、楽曲がテンポを落とした時のフックが若干弱かったり、エレクトロ色をもっと出していいんじゃないかと不満が無いわけではない。
 また、静寂が4分続くトラック13と20分もあるシンフォニックなブラックメタルインストであるラストトラックがちょっと蛇足気味なのが残念。i podに入れる場合は容量を食うし、彼らの魅力は瞬間的な爆発力だと思っているので個人的にはこれをやらなくてもいいと思う。
 まあ何はともあれ今までのファンは安心して手を出せるクオリティは十分に保っているし、モンスター軍団の勢いは未だ衰えずだ。

 2007.11.1

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 Animosity

 アニモシティ

 

個人的満足度
 ★★★★★★★★★
メロディ
 ★★★★★★★★★★
パワー  
 ★★★★★★★★★
スピード
 ★★★★★★★★★

 2007年リリースの4THフルレンス。限定盤には2006年11月に行われたロンドンでのライブ音源がボーナストラックとして収録されている。
 アルバム4枚目にしてようやく日本デビューを果たした彼ら。そのお陰で日本にも少し情報が入るようになってきたようだ。まず驚いたのが初期はバンド形態だったようだが、現在ではバンドの中心人物であるルーク・ケニーのソロ・プロジェクト的意味合いが強いらしい。この作品毎、ツアー毎ごとに人材を入れ替えるという手法はかのDEATHの中心人物であった故チャック・シュルディナーに通ずるものがあるではないか。
 また、メンバー全員がモンスターマスクを被ってプレイしていたが、ヴィジュアル面でのSLIPKNOTとの比較にうんざりしてしまい、今は素顔でプレイしているようだ。音楽に焦点を当ててくれと語るルークの言葉は悲痛な叫びにも近い。彼自身はSLIPKNOTについて、「キッズをよりエクストリームな音楽に引き入れる道具」とある意味挑発的なコメントを残している。要するにエクストリーム・ミュージックの入門用のバンドとして評価はしているようだ。いや、全くその通りだ。
 どうやらルークの音楽的影響は幼少の頃に好んで聴いていたBRUTAL TRUTHGOD-FLESH、初期CARCASSOBITUARYVADER、そして初期の「Roadrun-ner」と「Earache」のバンド全部からきているらしい。さらに狂的なノイズ要素は日本が誇るノイズグラインドバンド、GORE BEYOND NECROPSYを参考にしたそうだ。なるほど、あくまでもオールドスクールのデスメタルを基盤としながら雑多な要素を含むのは彼のこういった素敵な趣味によるところが大きいのか。
 どうやら来日意欲も高いらしく、是非来日公演を実現させて欲しいものだ。こんなグレイトな連中を日本に呼んでくれるプロモーターはどこかにいないもんかね。ルークは実際そういったプロモーターを探しているらしい(笑)。
 さて、前置きが長くなってしまったが内容の方に触れよう。本作はルークジェイソン・V<g,b>で製作されているようだ。ジェイソン・Vはアルバム「THE BERZERKER」や「WORLD OF LIES」にも参加していたそうだ。
 メディアにグラインド・ディスコ・メタルと称される基本的な音楽性はやはり変わらず。CARCASSのべっちゃりしたツートーン・ヴォーカル、陰惨で悲壮漂わすメロディアスなリフ。BRUTAL TRUTH由来のけたたましいハードコア性、GORE BEYOND NECROPSYのはちゃめちゃなノイズ美学を基盤に、オールドスクールタイプのデスメタルの軸がぶれないように徹底されている。
 あくまでも王道デスメタルが根っ子にあるのだからそもそもBRUJERIA meets ATARI TEENAGE RIOTなんていう安直な揶揄なんて相応しくない。
 確かに1STの吹き荒れるノイズ旋風からなる病気さは薄れてかもしれないが、エクストリーム・ロックとしてのスペック・アップがなされ、その眩い個性は輝きを失うことはありえない。真の「過激派」としてその地位は揺るぎの無いものとなってきているのがわかる。
 そして、CARCASSチックな1.Eye For An Eye(リフに最近のREGURGITATE風味も感じられる) 、無機質に暴れまわる2.Purgatory、キャッチーなリフと悲壮感がまとわりつく3.False Hope 、ハードコア由来の性急感を持つ4.Evolutionといった序盤の畳み掛けに始まり、デスラッシーな6.Retribution 、ヴォーカルが臓物煮えくり返りのた打ち回る7.Cancer 、インダストリアルな味付けが荒涼感と絶望感をかもし出す8.Weapons Of War 、9.Heavily Medicated といったようにリフメロ主体に練られた楽曲は相変わらず秀逸。
 また、滅多にテンポ・ダウンせずに最後まで走り抜け、あっという間に燃え尽きる様は狂戦士の名に恥じないもの。もちろん、全体的にメロディだって豊潤だ。
 遅すぎた日本デビューは傑作によって迎えられた。是非このアルバムを引っさげて来日公演を実現させてもらいたいところである。

 ちなみに、ボーナストラックのライブ音源は音質良好でヴォリュームたっぷり。例えドラムが人間であっても高品質デスメタルであることは間違いない。個人的には1STのボートラの厳つさには負けると思うが、やはりファンにはたまらないプレゼントである。

 2007.11.8

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