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洋楽 US

カオティックハードコア

アーティスト

The Dillinger Escape Plan

 97年3月はニュージャージー州北部にて THE DILLINGER ESCAPE PLAN は結成される。オリジナルメンバーは ベン(g) 、 クリス(ds) 、 ディミトリ(vo) 、そして アダム(b) という4人 というベースレス編成。
 間もなくミニアルバム 「THE DILLINEGR ESCAPE PLAN」 を NOW OR NEVER Records からリリース。その後ギタリストをもう一人迎えて 「UNDER THE RUNNUNG BOARD」 を発表することになる。

MYSPACE

 

アルバム         個人的満足度     

THE DILLINGER ESCAPE PLAN (1999)

 

 Dillinger Escape Plan

★★★★★★★★★★
 1STミニアルバム

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CALCULATING INFINITY (2001)

 

 Calculating Infinity

[収録曲]
1.SUGAR COATED SOUR
2.43% BURNT
3.JIM FEAR
4.*♯..
5.DESTRO`S SECRET
6.THE RUNNING BOARD
7.CLIP THE APEX ...ACCEPT INSTRUCTION
8.CALCULATING INFINITY
9.4TH GRADE DROPOUT
10.WEEKEND SEX CHANGE
11.VARIATIONS ON A COCKTAIL DRESS
12.THE MULLET BURDEN*
13.SANDBOX MAGICIAN*
14.ABE THE COP*
(* JAPAN ONLY BONAS TRACK)

★★★★★★★★★
 2001年にリリースされた1STフルレンス。日本盤ではボーナストラックとしてミニアルバム「UNDER THE RUNNING BOARD」の3曲を追加収録している。プロデューサーはSEPULTURAなどの仕事で知られるスティーヴ・エヴェッツ

 今や現代カオティック・ハードコア勢の顔となっている彼らの記念すべき初フルレンスなのだが、今聴きなおしてみても確かに新鮮だし、新しい。この手の音楽性にしてはサウンド・プロクションも良い方だ。ただ、録音レベルが小さいのがかなり気になる。
 さて、彼らを知らない人は恐らくこの界隈では一人もいないと思うが、その音楽性はマスメタルやらマスコアやらカオティック・ハードコアやらと色々な呼び名を頂戴するトリッキーなもの。
 終始ぶち切れる絶叫ヴォーカルは間違いなくハードコアをルーツとしているが、その高すぎる演奏力からテクニカル・プログレッシヴ・メタルと言った方が正しい。特にドラムの腕の良さ(頭の悪さ)は天下一品で、連射されるビートはさながらサブマシンガン。この決して破綻しないリズムが彼らの変態性を支えているのだろう。
 また、変態ながらも非常に高偏差値ぶりを感じる知性というのがこのバンドの最大の魅力という訳で、時にハードコアだったり、時にメロディアスだったり、時にダークだったり。ころころと表情を変える楽曲は確かに純粋に面白いと思うし、楽しい。特に終盤の楽曲は激性と劇性のケミストリが存分に味わえる。
 この頃は最近の彼らのようなメジャー感はほとんどなく、地下臭立ち込める中吹き荒れる狂気と際立つインテリジェントが絶妙。今でもファンの支持が本作派と「MISS MACHINE」派に分かれているというのも確かに頷ける。
 壊れたかと思ったら修復し、千切れたかと思えばまた生える。まるで音の堂々巡りのような音の袋小路にはまり込んだような独特の世界は圧巻の一言。
 まだまだ随所に詰めの甘さや粗い部分も見受けられるが、高い次元に位置する美意識とアヴァンギャルドなスパイスが効いた妙な中毒性、そして、品質力の高さは認めて然るべきだろう。

 2007.12.25

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IRONY IS A DEAD SCENE
/ THE DILLINGER ESCAPE PLAN WITH MIKE PATTON (2002)

 

 Irony Is a Dead Scene

[収録曲]
01. HOLLYWOOD SQUARES
02. PIG LATIN
03. WHEN GOOD DOGS DO BAD THINGS
04. COME TO DADDY

★★★★★★★★★★

 2001年度の日本のBEAST FEASTの後に脱退したディミトリに代わり、グレッグ・パシエトが後任ヴォーカルにつく。
 しかし、ここで元FAITH NO MOREマイク・パットンが一時的にヘルプ。本作はそのマイク・パットンとのコラボによって製作されたシングルで2002年にエピタフからリリースされている。 プロデュースはBENJAMIN WEINMANMIKE PATTONCHRIS PENNIEの3人による共同。
 ちなみに#4はAPHEX TWINのカヴァー。
 
 1STアルバムなんかよりよっぽど衝撃を受けた作品だ。これがシングルなのがなんとも惜しい。惜しい限りだ。この混沌はたった4曲しか続かないのか。
 さて、本作で注目すべきはバンドの方もそうだが、やはりヘルプのヴォーカリストである元FAITH NO MOREマイク・パットン。なんという壮絶な歌唱。なんというカリスマ性。究極のコラボでしか成し得ない圧倒的な混沌。
 前任ヴォーカルの空回りしていた絶叫と比べると彼の叫びはなんとリアリティに溢れていることか。時にラップ調、時に鬱、時にメロディアス。まさに混沌の歌い手。彼とバンドの相性の良さは抜群。知性に混沌に激性。ノイズですらアートである。
 ここに存在する狂える混沌美にこれ以上の言葉は必要ないだろう。1STに感じられた小粒な印象などもはやない。真にカオティック、真にプログレッシヴ。真にアブノーマル。すなわち、真に変態。
 出来ればこの陣営でフルアルバムを一枚でもいいから作って欲しかったというのが正直な思いではある。このコラボが無ければ今の彼らは無かったかもしれない。シングルではあるが、最大の重要作だ。

 2007.12.25

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MISS MACHINE (2004)

 

 ミス・マシーン

[収録曲]
01. PANASONIC YOUTH
02. SUNSHINE THE WEREWOLF
03. HIGHWAY ROBBERY
04. VAN DAMSEL
05. PLONE HOME
06. WE ARE THE STORM
07. CRUTCH FIELD TONGS
08. SETTING FIRE TO SLEEPING GIANTS
09. BABY'S FIRST COFFIN'
10. UNRETROFIED
11. THE PERFECT DESIGN
12. MY MICHELLE *
13. DAMAGED 1 & 2 *
(* JAPAN ONLY BONAS TRACK)

★★★★★★★★★★

 グレッグ・パシエトを新ヴォーカリストとして迎えて製作された2004年リリースの2NDフルレンス。
 
 衝撃的だったマイク・パットンのコラボ・シングルに熱を上げられていて気づかなかったが、フルレンスを出すのがなんと4年振り。しかし、待たされただけあってその内容はカオティック・ハードコアのパイオニアの名に恥じぬものだ。
 恐ろしいほど高度な演奏力の高さとハードコアを基本としながら、グラインドコア、ジャズ、フュージョン、インダストリアル、プログレ、エクスペリメンタル、ブラックメタルなどを猛毒トッピング&ミクスチュアしたかのようなサウンドを吐き出すスタイルでもはや時代の寵児となった彼らであるが、ここではもう次のステップに踏み出している。
 それなりだったサウンド・プロダクションも大幅に向上し、新任ヴォーカリストはマイク・パットンの影響が色濃いながらも前任者のディミトリよりも叫び、言葉に深みがある。
 楽曲の方も全体的にスケールアップしていてその激性と劇性は前作と桁違い。怒りながらも知性があり、変態でありながらもメロディック。しかも、ドギツイ地下臭の代わりに前に出てきたメジャー感によって、ポップでキャッチーですらあると思う。ダークなメロディが負のオーラを沸き立たせる「SUNSHINE THE WEREWOLF」といった名曲はその好例ではないだろうか。
 人懐っこいかと思えば突き放され、突き放されたかと思えば、手を差し出してくる。錯乱に狂乱に乱れまくる変態地獄絵図。しかし、どこか真面目でお行儀の良いインテリジェンス。つかめない何かは得たいのしれない混沌となって聴き手の耳を、全身を襲う現在進行形のエクストリーム・アヴァンギャルド・ミュージックだ。
 ちなみに国内盤ボーナストラックである#12 はGUNS N' ROSESのトリビュートに提供した「MY MICHELLE」のカヴァー、 #13 はBLACK FLAG のカヴァー・メドレー。

 2007.12.25

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Ire Works (2007)

 アイア・ワークス

 

[収録曲]
1.Fix Your Face
2.Lurch
3.Black Bubblegum
4.Sick On Sunday
5.When Acting As A Particle
6.Nong Eye Gong
7.When Acting As A Wave
8.82588
9.Milk Lizard
10.Party Smasher
11.Dead As History
12.Horse Hunter
13.Mouth Of Ghosts
14.The Perfect Design

★★★★★★★★★

 ドラマーのクリス・ペニーCoheed & Cambriaに加入する為にバンドから脱退。後任にはGil Sharoneが迎えられている。その後、LAのスタジオにてニューアルバムのレコーディングを開始。本作は新陣営によって制作された2007年リリースの3RDフルレンスである。Steve EvettsBenjamin Weinmanの共同プロデュース。
 ちなみに、バンドのオリジナル・シンガーであるDimitri Minakakisや、MastodonBrent Hindsがゲスト参加している。

 「憤怒の仕事集」を意味するアルバム・タイトルはほとんど喧嘩別れに近いクリスに当てたものか。それとも、前作「Miss Machine」の否定派に当てられたものか。まあ間違いなく前者だろう(笑)。某誌のインタビューでのクリスに対するコメントはまさに「憤怒」そのものだったものな。
 本作は新ドラマーを迎えて初のフルレンスとなった訳だが、もう前作から3年も経っていたのね。正直に言うと彼らのことはすっかり忘れていたわけだが、彼らのアルバムは今のところ外れなしという訳で購入してみた。
 新ドラマーは前任のクリスに比べると変態ぶりでは弱い気もしないでもないが、業界有数のテクニック至上主義バンドに加入するだけあってやはり確かな技巧派。テクニック面でのパワーダウンはほとんどないだろう。
 さて、彼らの音楽性は言わずもがな「カオティック・ハードコア」と呼ばれるものだが、もはやハードコア要素は希薄で、やはり、これはプログレッシヴ・メタルだ。
 基本的な作風は前作の延長線上にあると思うが、ヴァリエーションの広さは前作以上で、「Milk Lizard」ではロックンロールが顔を出すし、テクノ、インダストリアル、ディスコ、ファンク、ラテン・ミュージックなどの要素も変態ミクスチュア。その孤高性と美意識はかなりの高みに至っている。
 また、かなり歌モノ化が進行しており、誤解を恐れずに言えば、さらにポップになった印象を受ける。ヴォーカルが歌メロをなぞる回数も増え、1STとは比べ物にならないほど聴きやすくなっているのは間違いないだろう。それにしてもこのヴォーカルはラップ調になった時がかなりマイク・パットンを意識していて微笑ましい。まあカリスマ性は彼の足元にも及ばないのだが...。
 相変わらず安直なフォロワーの出現を許さない眩い個性は存在しているが、正直アルバムを聴き終えてもそれほど突き抜けたものを感じなかった。ぶっちゃけて言ってしまうと曲質が微妙なような。
 例えば前作の楽曲はもちろん楽曲自体も良かったが、曲質どうのこうの言わさぬ圧倒的な説得力があった。しかし、本作にはそれが感じられない。曲の尺が短く、あっという間にアルバム一枚終わってしまうが、これはっていう強烈なキラーチューンの無さと怒りと練り込み過ぎによって焦点がぼやけてしまっているのが気になる。
 いや、焦点が明確に掴めないというのは彼らの持ち味なのかもしれないが、ポップ・ミュージックとしての機能美を備えている楽曲を作れるはずの彼らにしては楽曲に物足りなさを感じてしまうのはどうしたことだろうか。実験的アプローチに走りすぎた?もう耳が慣れてしまった?色々な原因が考えられると思うが、何度聴いても満足度は最高とまではいかなかった。

 2007.12.25

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