| 2007年リリースの10THフルレンス
ドイツで先行発売されていた待望の最新作が北欧神話の軍神オーディンをコンセプトとした通算10枚目のフルアルバムだ。
そのためか北欧かぶれが凄まじく進んでおり、ほとんどアメリカのバンドという感じがしない。
それはともかく、さて内容に触れましょうか。
#1「Overture To The Hymn Of The Immortal Warriors」は大仰過ぎるインスト
#2「The Ascension」はインスト+語り
#3「King Of Kings」は語りを含むスピードメタルチューン、若干メロパワ臭さを感じさせる名曲。
#4「Army Of The Dead, Part I」はほとんどアカペラのオペラ風イントロダクション
#5「Sleipnir」は馬が駆ける音に始まり、語りを入れながら疾走するスピードメタルチューンで、#2にリフや曲調が似ているが、冒頭やサビで聴けるEricの歌唱はゾクゾクすること必至な名曲だ。
#6「Loki God Of Fire」はキャッチーなリフをもつミドル〜アップテンポのメタルチューンで、気合の入りすぎな掛け合いコーラスが暑苦しい。中々の良曲である。
#7「Blood Brothers」は荘厳かつひんやりしたバラードで、ここでもEricの歌唱は冴え渡る。
#8「Overture To Odin」は荒涼な雰囲気をかもし出すインスト。へこんでいる時に聴くとヴァルキリーが迎えに来てしまうかもしれない物悲しい空気を漂わせる。
#9「The Blood Of Odin」も語り+殺伐したインスト。
#10「The Sons Of Odin」はベースがドゥドゥドゥ、ドゥとリフを刻むミドルテンポのへヴィなメタルチューン。まさに北欧神話メタルといったこってりした世界観が楽しめる。曲の後半は語りで締めくくる。
#11「Glory Majesty Unity」は雨と戦いのインスト+語り。かなり殺伐とした風景が見えてきそうだ。
#12「Gods Of War」はタイトル曲で雷鳴のようなドラミングで始まる合唱オペラ調のクラシカルミドルチューン。
#13「Army Of The Dead, Part II」は聴いた瞬間教会が思い浮かぶインスト+オペラ調の合唱。これまたこってりとした北欧世界だ。
#14「Odin」はコンセプト上もうひとつのタイトルチューンと呼べそうなミドルチューンだが、やや弱い。
#15「Hymn Of The Immortal Warriors」はオペラ調合唱バラードでメロディが美しく、コーラスが力強い名曲。
#16「Die For Metal」はボーナストラック扱いされている、意味深な曲名を持つ重厚なミドルテンポのメタルチューン。シングアロングなサビをもつ作品中一番メタルな曲である。
全体的にオペラ、オーケストラ色が強すぎてメタルチューンが浮いてしまうのがたまにキズか。
インストが多いのも特徴的でインストが苦手な方は通して聴くのはきついだろうし、肝心の「Odin」が曲として一番微妙かもしれないというのもいかがなものだろうか。
しかし、名曲#3、#5、#15といった曲の充実振りはやはり素晴らしい。
楽曲自体は意外にコンパクトなのでインストの多さに目をつぶれば聴き通しはさほど辛くない。
ただ、前作以上に極端になったクラシック部分が無駄に感じる場合は、前作同様アルバムの聴く部分に偏りが出てしまうのは必至である。
とりあえずロートルメタルバンドな空気をまったく出していないのがすごい。
もう枯れた印象のある去年のIron Maidenの新作と比べるとやはりこちらの方が「生きている」感が強いのなんの。
なにはともかく来日してください、お願いします! |